ZEH仕様の注文住宅を建てるメリット・デメリットについて解説!

公開日:2023/04/15  最終更新日:2023/02/24


注文住宅を考えた際、ZEHという言葉を目にする機会が増えていませんか。ZEHは消費エネルギーよりも創るエネルギーを増やして、快適な住まいにする住宅です。光熱費を抑えられますが、コストがかかるなどのデメリットもあります。本記事では、ZEHのメリット・デメリットを紹介するので、ZEHについて知識を深めましょう。

ZEHとは?

ZEHとは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略であり、消費エネルギーを削減して創るエネルギーを増やすことで、消費よりも創るエネルギーが上回ったり相殺されたりする住宅です。ZEH仕様の住宅にするためには、次の3点が重要となります。

省エネ

省エネを確認するために「HEMS(ヘムス)」というシステムの導入が必要です。HEMSは消費エネルギーと創るエネルギーがどのくらいかを知ることのできるシステムのこと。そのほかに、省エネのエアコン・照明、最低限のエネルギーでお湯をつくる給湯システムなども準備しなければなりません。

断熱

外からの気温によって左右されない室内をつくることが大切です。そのため、高断熱効果のある窓や素材などを活用し、断熱機能を高めて冷暖房の使用頻度を減らしましょう。

創エネ

太陽光発電パネルや蓄電池などを設置してエネルギーをつくり、消費エネルギーよりも上回るようにします。

ZEH仕様の注文住宅を建てるメリット・デメリット

ZEH仕様の住宅は環境にやさしいといわれていますが、ZEHの注文住宅にすることでどのようなメリットを受けられるのでしょうか。ここでは、ZEHのメリットとデメリットを紹介します。

ZEHのメリット

まず、ZEH仕様の住宅は光熱費が抑えられます。太陽光発電などでエネルギーをつくり、高断熱で外からの気温変化を受けにくくし、冷暖房の使用を抑えて快適に過ごせるのです。また、少ないエネルギーでお湯を沸かしたり電力使用量を軽減した照明なども活用したりすることで、自然に光熱費が下がっていきます。

また、ZEHにする際は国が定めた基準を満たせば補助金を受けられるのが特徴です。ZEHのタイプによって補助金は異なりますが、1戸あたり70万円程度の補助金を受け取ることができ、設置費用を抑えられます。

そのほかのメリットとして、ヒートショックの予防があります。ヒートショックは急な温度変化で血圧が上がり、体に影響を与えるものです。高齢者に多く、真冬の風呂場と脱衣場や暖房の効いた部屋から寒い廊下に出たときなどにより起こります。ZEHであれば、室内によって温度が大きく異なることはありません。さらに高断熱の住宅は、外の気温変化を受けにくいので冬であっても家全体を暖かくしてくれます。

また、蓄電池を準備しておけば、万が一停電しても蓄電池を利用して、電気の使用が可能。日頃、蓄電池を活用して電気代を節約することもできるため、家計にもやさしいです。

ZEHのデメリット

ZEHのデメリットは、初期投資やメンテナンス費などのコストがかかることです。省エネに必要な設備や太陽光発電の設置など、導入しなくてはいけないシステムが多くあります。国からの補助金は出ますが、ある程度の費用が発生することを頭に入れておきましょう。ただし、光熱費が抑えられたり、余った電力を電力会社に売電したりするなどできるため、ランニングコストを考えるとコスパがいいと感じる場合もあります。

そのほかのデメリットは太陽光発電の発電量が一定にならないことです。太陽光発電は太陽の光を吸収して発電するので、雨の日や曇りの日、梅雨時、太陽の出る時間が短い冬などは発電量が安定しにくくなります。

さらに、太陽光発電を設置するために、屋根に太陽光パネルを置くのですが、安全面や太陽光の吸収率などを考え、屋根の形を自由に選べないことがあります。希望する屋根の形がある場合、太陽光パネルとの相性を前もって確認しておきましょう。

ZEH仕様の注文住宅を建てる際に注意するべきポイント

ZEHのメリットから考えると、快適な住まいが完成できるイメージがもてるでしょう。しかし、ZEH仕様の注文住宅を建てる場合、次の2点に注意する必要があります。

ZEHの知識・技術が豊富なハウスメーカーに依頼

ZEHの特徴をしっかりと活かしてくれるハウスメーカーであれば、よりエネルギーの循環がよくなる住宅を建ててくれます。もちろん、室内の快適さもアップして家族の健康を気遣った住まいに仕上がるでしょう。ZEHの知識や経験の少ないハウスメーカーだと、補助金を受けるための国が定めた基準を超えない可能性があります。

補助金制度の申請は早めにする

ZEHの補助金制度の申請を考える場合は、早めに申請準備をしましょう。2025年までの国が定めている補助金の予算は約65億円です。期間内であっても先に予算がなくなると、補助金を受けられない可能性があります。一般的に申請順に補助金が支給されるため、できるだけ早く申し込むようにしましょう。

まとめ

ZEH仕様の住宅は消費エネルギーを減らして創るエネルギーを増やす、または同等にするため、地球環境にやさしい住宅です。環境だけでなく、光熱費も削減できて家計にもやさしく節約がしっかりできます。ZEH住宅にはメリットとデメリットがあるので、それぞれの特徴を把握した上で検討することが大切です。もしZEH仕様の住宅を建てた場合は、早めに補助金を申請しましょう。初期投資にコストはかかりますが、補助金を活用して負担を少し軽減できます。

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